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哀悼

登録 タグ *和風 *古代史 *古墳時代 *古事記 *倭建命
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投稿日時
2012-03-18 20:20:15

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賀茂史女

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古事記より
倭建命の薨れるを悼む

是に八尋白智鳥になりて、天に翔りて濱に向きて飛び行でましき。
爾に其の后及御子等、其の小竹の苅杙に、足きり破れども、其の痛きを忘れて哭きて追ひたまひき。
此の時に歌曰ひたまひしく、
   淺小竹原
   腰なづむ 空は行かず
   足よ行くな
とうたひたまひき。

又其の海鹽に入りて、なづみ行きましし時に、歌曰ひたまひしく、
   海處行けば 腰なづむ
   大河原の 植ゑ草
   海處はいさよふ
とうたひたまひき。

又飛びて其の磯に居たまひし時に、歌曰ひたまひしく、
   濱つ千鳥 濱よは行かず
   磯傳ふ
とうたひたまひき。
皆其の御葬に歌ひき。
故、今に至るまで其の歌は、天皇の大御葬に歌ふなり。

故、其の國より飛び翔り行きて、河内國の志幾に留まりましき。
故、其地に御陵を作りて鎮まり坐さしめき。
即ち其の御陵を號けて、白鳥の御陵と謂ふ。

然るに亦其地より更に天に翔りて飛び行でましき。
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